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コペンハーゲン会議から《二週目の月曜が終わって》 [地球温暖化問題の国際交渉]

第二週目に突入しました.みなさんは,新聞報道などで,会議が紛糾していることをご存じかと思います(街中でのデモなどもあり場外も紛糾?).ですが,いままで歴史的にも 紛糾しない会議はありませんでした.その意味でわたしはまだこの会議の結果に楽観的です.

さて,今後どのように会議の行方を見ればいいのか... すこし整理してみましょう.

先進国は,京都議定書のトラックと,気候変動枠組条約のトラックを別々に交渉することを拒否しています.唯一の法的枠組みを作る... ということにこだわっているわけです.

一方で,途上国は,あくまで京都議定書の第2期交渉というトラックは,別立てで交渉することを主張しています.

バリでの決定を読む限りは,途上国の主張がおかしなものではなく,先進国の主張はバリで決定されたマンデートを超えた主張をしているということになります.

それにもかかわらず先進国が「一本化」にこだわっている理由は,京都議定書(やその中の数値目標交渉の中身)に不満があるのではなく,先進国のトラックだけが先に行って,途上国はおいてきぼり,いつになったらきちんとした国際枠組みの中で位置づけられるかわからない状況となることを怖れているわけです.したがって,政治的モーメンタムのついているコペンハーゲンで決めておきたい,ということですね.

最終的には首脳がきわめてハイレベルの政治判断として決定することになるわけですが,実際問題として,途上国があれだけ反対して,かつマンデートになっていないことまで合意し,かつ国際協定の形とする(そのテキストを用意して合意しなければなりません)ことは,並大抵のことではできません.すでに時間的にムリであると言えるでしょう.

言い換えると,先進国側が「本当に狙っている」のは,そのような「新しい国際協定への道」を「マンデート」として(時間を区切って,たとえば 2年後=COP 17 で)合意する,ということにコペンハーゲンで合意するということかと思います.京都議定書のいまのプロセスでの決定事項は,そのままそこに引き継がれる... という決定にしておけばいいわけですね.そのために,いまはまだ,新たな一本化された国際協定の旗を降ろすときではない... という判断かと思います.すなわち,give-and-take のシビアな交渉は,大臣級の密室の中で,その落としどころが,上記のような点でしょう... と,わたしの水晶球は言っています.

さて,月曜日の場外でのハイライトは,アル・ゴアがやってきたことでしょうか.私は残念ながら彼の参加したサイドイベントに入れませんでした.狭い部屋にすごい人でしたので... 

ゴア.jpg

そのサイドイベントは,北極圏の氷床に関するサイエンス面のサイドイベントです.たとえば,北極の夏の氷が IPCC予測を上回って減ってきていることをご存じでしょうか?(下記の赤線です) 自然からの「警鐘」であるわけですが,国際交渉を行っている人々に届くでしょうか...

溶ける北極氷.png

また,会場ではいろんな動きがあります.下の写真の左下は,韓国の代表が,CCAPという排出権取引を強力に推進している米国民間シンクタンクのヘッドとなにやら話をしているところです.韓国は,国内排出権取引制度を真剣に検討していて,2011年か12年頃に導入するようです.日本より早いかもしれませんね.

韓国CCAP.jpg

松尾 直樹


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